更年期はなぜ太るのか原因といつまで続くかを解説
2026.01.19
40代以降に入り、食事量や生活習慣を大きく変えていないのに体重が増えやすくなったと感じる場合、更年期に伴う体の変化が影響している可能性があります。
更年期太りは、ホルモン分泌の変化をきっかけに、代謝の低下や筋肉量の減少、自律神経の乱れが重なって起こります。年齢のせいと片付けられがちですが、体の仕組みを知ることで、太りやすさが続く理由や落ち着くタイミングが見えやすくなります。
更年期太りが起こる原因や体重変化の目安、体質による違いを整理しながら、食事や運動によるセルフケア、体質改善の選択肢、必要に応じた医療の活用までを解説します。体の状態に合った対策を選べるようになることで、不安を減らし、無理のない方法で体型と健康を整える判断がしやすくなります。
更年期太りに起因する40代以降に起こる3つの変化

更年期太りは、年齢による単純な体重増加ではなく、40代以降に起こる身体の調整機能の変化が重なって進行します。
女性ホルモンの分泌低下を起点に、自律神経の乱れや筋肉量の減少が連鎖することで、脂肪がたまりやすく、落ちにくい体質へと移行していきます。
40代以降に起こりやすい身体の内側の変化をまず理解し、更年期太りの対策につなげましょう。
女性ホルモンの減少による代謝機能の乱れ

40代以降に起こる体重増加の大きな要因は、エストロゲン分泌量の低下による代謝機能の変化です。
エストロゲンは脂肪をエネルギーとして使いやすくする働きを持ち、内臓脂肪の蓄積を抑える役割を担っています。
分泌量が減少すると脂肪が燃えにくくなり、同じ生活を続けていても体重が増えやすい状態へと移行します。
代謝の乱れは脂肪燃焼だけに影響するわけではありません。
水分代謝や体温調整にも関与するため、むくみや冷えを感じやすくなり、結果として活動量が下がる要因にもなります。
ホルモン変化による代謝低下は、更年期太りの最初の引き金になりやすい変化です。
| ホルモン変化 | 身体への影響 |
|---|---|
| エストロゲンの減少 | 脂肪燃焼力の低下・内臓脂肪がつきやすくなる |
| 水分代謝の低下 | むくみ・冷えを感じやすくなる |
自律神経の乱れによる食べ過ぎ
更年期に入るとホルモン分泌の変化に伴い、自律神経のバランスが崩れやすくなります。
自律神経は食欲や睡眠、消化機能を調整しており、乱れが生じると体重管理に直接影響する変化が起こります。
- 満腹感を感じにくくなり、間食や食べ過ぎが起こりやすくなる
- 緊張状態が続き、交感神経が優位になりやすくなる
- 血流が悪化し、代謝が落ちやすい状態になる
自律神経の乱れによる身体変化が重なることで、摂取エネルギーが増える一方で消費エネルギーは減少し、脂肪が蓄積されやすくなります。
更年期太りでは、食欲のコントロール低下と代謝低下が同時に進行する点が体重増加を加速させる要因になります。
食欲のコントロールが効かず、間食や過食が続く場合の原因と対策はこちらの記事で詳しく解説しています。
筋肉量の減少による基礎代謝の低下
40代以降は加齢に伴い筋肉量が徐々に減少します。
筋肉は安静時でも多くのエネルギーを消費する組織であり、筋肉量が減るほど基礎代謝は低下します。
消費エネルギーが減った状態では、同じ食事内容でも余剰分が脂肪として蓄積されやすくなります。
女性はもともと筋肉量が少ないため、筋力低下の影響が体型に表れやすい傾向があります。
運動量の減少や冷えによる血流低下が重なると、脂肪を燃やしにくい体質へと移行します。
筋肉を維持する意識を持つことは、更年期太りを長期化させないために欠かせません。
更年期太りはいつまで続く?ピークと落ち着く年齢の目安
更年期太りは一時的な体重増加ではなく、ホルモン環境の変化に伴って体質が切り替わる過程で起こります。
体重が増えやすくなる時期やピーク、落ち着くまでにかかる期間には個人差がありますが、一定の傾向が見られます。
更年期太りが始まりやすい年齢や身体の変化を把握することで、今起きている体重増加がどの段階にあるのかがわかります。
さらに、体脂肪のつき方や生活習慣の違いを知ることで、太りやすさが長引く要因にも気づきやすくなります。
更年期太りが始まる時期とピークの年齢
更年期太りが目立ち始めるのは、40代後半から50代前半にかけての閉経前後が中心です。
エストロゲンの分泌が不安定になり、代謝や脂肪の使われ方が変わることで、体重や体型に変化が現れやすくなります。
| 年代 | 身体の変化 | 起こりやすい特徴 |
|---|---|---|
| 40代前半 | ホルモン分泌が緩やかに変化 | 体重が少しずつ増え始める |
| 40代後半〜50代前半 | ホルモン変動が大きくなる | 体脂肪がつきやすく、体重増加のピーク |
| 50代後半以降 | ホルモン分泌が安定 | 太りやすさは落ち着くが代謝は低め |
体重増加の現れ方には個人差があり、脂肪のつき方にも違いが見られます。
お腹まわりが硬く張るように増える場合は内臓脂肪が中心になりやすく、下腹部や太ももに柔らかい脂肪が増える場合は皮下脂肪が関与しやすい傾向があります。
| 脂肪タイプ | 特徴 | 関係しやすい要因 |
|---|---|---|
| 内臓脂肪型 | ウエストまわりが目立って太る | ホルモン減少・ストレス・生活リズムの乱れ |
| 皮下脂肪型 | 下腹部・太ももに脂肪がつきやすい | 運動不足・冷え・血行不良 |
体重増加の時期とあわせて脂肪のつき方を把握することで、体質の変化をより正確に理解できます。
更年期太りが落ち着く年齢と身体の変化
更年期太りは永続的に続くものではなく、ホルモン分泌が安定することで徐々に落ち着いていきます。
一般的には閉経前後を含む数年間が体重増加の影響を受けやすく、平均すると3〜5年程度で体質が安定するケースが多く見られます。
| 時期 | 身体の状態 | 意識したいポイント |
|---|---|---|
| 初期 | 代謝低下・脂肪蓄積が進みやすい | 身体の変化を理解し生活を調整 |
| 中期 | 体質変化が安定し始める | 筋肉量と代謝を意識した習慣 |
| 後期 | 太りやすさが落ち着く | 体型維持を目的とした継続 |
体重が落ち着くまでに時間がかかりやすい人には共通点があります。
冷えやむくみが強い状態、便秘が続いている状態、ストレスによる食欲の乱れが重なっている場合、代謝の回復に時間を要する傾向があります。
- 冷え・むくみが慢性化している
- 便秘気味で腸内環境が乱れている
- ストレスによる過食や間食が続いている
- 運動量が少なく筋肉量が低下している
体重が落ち着く時期には個人差があるものの、身体の変化に合わせて生活習慣を調整することで回復のスピードは変わります。
年齢だけで判断せず、身体の状態を見ながら整えていくことが重要です。
更年期太りを軽減するセルフケア3つ
更年期太りは、ホルモン分泌の変化をきっかけに、代謝・筋肉量・自律神経の働きが同時に揺らぐことで起こります。
体重の増え方や症状の強さには個人差があり、生活習慣の見直しだけで落ち着く場合もあれば、体質に応じた追加のケアが必要になる場合もあります。
日常のセルフケアで整えられる部分を押さえることで、身体の回復力を引き出しやすくなります。
食事と運動による代謝の立て直し、体質に合わせた漢方の活用、必要に応じたサプリや医療のサポートを段階的に取り入れることで、更年期太りを無理なく軽減する方向が見えてきます。
食事と運動でホルモンバランスと代謝を整える

更年期太りの土台となる対策は、食事と運動によって代謝とホルモン環境を安定させることです。
栄養バランスが偏ると代謝がさらに落ち込みやすくなり、脂肪が蓄積されやすい状態が続きます。
食事では、たんぱく質や食物繊維を意識し、血糖値が急激に上がりにくい内容を心がけることが重要です。
大豆製品に含まれるイソフラボンは、女性ホルモンに似た働きを持ち、ホルモン変動が大きい時期の栄養サポートとして役立ちます。
運動は激しい内容である必要はなく、ウォーキングや軽い筋トレを継続することで筋肉量の低下を防ぎ、基礎代謝の維持につながります。
| 対策 | 具体例 | 期待できる効果 |
|---|---|---|
| 食事改善 | 大豆・魚・卵・野菜中心の食事 | ホルモンバランスの安定 |
| 有酸素運動 | ウォーキング・ヨガを週数回 | 脂肪燃焼・ストレス軽減 |
| 筋トレ | スクワット・体幹トレーニング | 筋肉量維持・代謝向上 |
食事と運動はどちらか一方ではなく、続けられる形で組み合わせることが、体質改善を安定させるポイントになります。
漢方薬で体質から整えて太りやすさを軽減する
冷えやむくみ、便秘、ストレスが重なっている場合は、漢方薬で体質を整える選択肢もあります。
漢方は身体の状態を総合的に捉え、代謝や水分バランスを穏やかに整える特徴があります。
| 漢方薬名 | 向いているタイプ | 主な作用 |
|---|---|---|
| 防已黄耆湯 | むくみ・冷えが強い | 水分代謝を促す |
| 大柴胡湯 | 便秘・ストレスが強い | 胃腸機能と気の巡りを整える |
| 加味逍遙散 | イライラ・不安感がある | 自律神経の安定を助ける |
市販されている製品もありますが、体質に合わない場合は効果を感じにくくなるため、医師や薬剤師の助言を受けながら選ぶことが望ましいです。
医薬品やサプリを活用して代謝低下をサポートする
生活習慣の調整だけでは変化を感じにくい場合、サプリや医薬品による代謝サポートを検討する方法があります。
代謝を支える栄養素を補うことで、身体の回復を後押ししやすくなります。
| 成分・方法 | 主な働き | 利用の考え方 |
|---|---|---|
| L-カルニチン・αリポ酸 | 脂肪のエネルギー利用を促す | 運動と組み合わせて活用 |
| ビタミンB群・鉄・亜鉛 | エネルギー代謝を支える | 不足しやすい栄養を補う |
| GLP-1・HRT(医療) | 食欲・ホルモン調整 | 医師管理のもとで使用 |
サプリや薬は補助的な位置づけとして、身体の状態に合わせて段階的に取り入れることが重要です。
更年期症状の悪化や急激な体重変化がある場合は医師に相談を
体重の変化が急激な場合や、疲労・不眠・気分の落ち込みが強い場合は、医師による診察が必要になることがあります。
セルフケアを行っても改善が見られない場合、ホルモンや代謝に医学的な調整が必要な可能性があります。
- 短期間で体重が大きく増減している
- 生活改善を行っても体重が落ちない
- ホットフラッシュや発汗が強い
- 不安感や抑うつが続いている
- 睡眠の質が低下し日常生活に影響が出ている
血液検査によるホルモン状態の確認や、必要に応じた治療を受けることで、無理なく体調と体重の両面を整えることができます。
早めに相談することで、負担の少ない選択肢を取りやすくなります。
更年期太りは体質変化に合わせて対策し必要に応じて専門家へ相談
更年期太りは、ホルモン環境の変化を起点に、代謝の低下や筋肉量の減少、自律神経の乱れが重なって起こります。
体重増加は意思の弱さではなく身体の調整機能が切り替わる過程で起きやすく、原因に沿った対策を積み重ねるほど落ち着きやすくなります。
身体を整える基本は、食事と運動で代謝の土台を作り、体質や不調に合わせて漢方やサプリを補助的に取り入れることです。
睡眠やストレスの影響も受けやすい時期のため、無理な制限よりも継続できる形で調整するほうが結果につながります。
生活改善を続けても体重変化が極端に大きい場合や、更年期症状が強く日常生活に支障が出ている場合は、医師や専門家の診察を受けることが重要です。
血液検査などで状態を確認したうえで、ホルモン補充療法(HRT)や医療的なサポートを含めた選択肢を整理できます。
専門家と一緒に進めることで、身体の状態に合った方法を選びやすくなり、心身の負担を増やさずに継続できます。
更年期太りを長期化させないためにも、早い段階で選択肢を広げておくことが安心につながります。



